【宅建業免許】取得の4つの条件を解説!事務所要件や欠格事由とは?|兵庫県

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    石野享
    いしの行政書士事務所 代表
    前職では医療機器メーカーでの法令遵守業務を経験し、退職後は建設業専門の行政書士事務所で実務経験を積みました。これらの経験を活かし建設業者をサポートします。

    宅建業免許の取得をご検討中の方へ

    申請で最も多い却下理由は「事務所要件の不備」です。
    特に自宅兼事務所やシェアオフィスでの申請は、独立性の基準を満たさず審査で止まるケースが多く見られます。

    本記事では、申請実務に携わる行政書士が、宅建業免許取得の必須要件4つを解説します。

    • 事務所の独立性(具体的な判断基準)
    • 専任宅建士の確保方法
    • 契約を締結する権限のある使用人の設置
    • 欠格要件のチェックポイント

    申請前の自己診断にご活用ください。

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    目次

    事務所の独立性(具体的な判断基準)とは?

    宅建業の免許は事務所に関する条件が細かく規定されています。

    ①本店または支店として商業登記されていること

    宅建で使う営業所は「登記されていること」が必要です。

    本店では宅建業を行わず、支店のみで宅建業を行う場合は要注意

    上記の場合、本店も事務所として扱われます。
    本店にも専任の宅建士の設置が求められ、人の確保も考えなくてはいけません。

    本店で宅建業をしていなくても、支店の宅建業を管理しているとされます。

    ②継続的に業務を行えること

    継続的な業務ができることが必要です。
    短期的な使用が前提の「ホテルの一室」や「マンスリーオフィス」などは宅建業の事務所として認められません。

    また、プレハブのような「登記できない建物」も事務所として使えません。

    賃貸の建物を使用する場合は、事務所として使用可能なことを申請前に確認してください。

    ③「独立した業務ができる事務所」であること

    宅建業の事務所は独立性が強く求められます。
    不動産の取引は大きなお金が動き、個人のプライバシーやビジネス上の重要な会話が多いためです。

    以下で、パターン別に事例を解説します。

    「他の業者」と同じ空間を使用する場合

    他業者と同じ部屋を使う場合は、空間が明確に分かれていることが必要です。

    ダメなパターン

    1. 仕切りもなく、すべてオープンな状態

    宅建業の事務所として不可(他業者と共用)
    他業者と全く独立していない

    同じ部屋を仕切りもなく共有する場合は、要件を満たせません。

    2. 他業者の事務所内を通過する

    宅建業の事務所として不可(他業者内を通過)

    上図ような、他業者の事務所を通過しないと自社の事務所に入れない場合は要件を満たせません。
    他業者の人が、自社の事務所を通過する場合も同様です。


    OKなパターン

    1.パーティションで分ける

    宅建業の事務所としてOK(パーティションで部屋を分ける)

    他業者と同じ部屋を使用するときは、パーテーション(180cm以上)を設置し、それぞれの事務所が分かれている状態とします。それぞれの事務所に入る入口も分かれている必要があります。

    2. 他業者内を通過しない構造にする

    宅建業の事務所としてOK(他業者と自社の別々の入り口を設ける)
    宅建業の事務所としてOK(専用の入り口を設ける)

    上図の2例は、入口が別々で事務所の独立性が保たれています。

    同一社屋内に別部門がある場合、その部屋のプリンターを使用することも認められないケースがあります。
    不安な場合は、事務所のレイアウト工事前の段階での申請窓口への相談をお勧めします。

    申請時には「机」「電話」「パソコン」「プリンター」「FAX」などを設置し、すぐにでも営業できる状態を整えておきます。その証拠として事務所の写真を申請時に提出します。

    専任の宅地建物取引士の配置条件とは?

    宅建業に従事するもの5人に対して1人以上の「専任の宅建士」の配置が必要です。

    代表者が宅建業に実質的に関わらない場合でも「宅建業に従事するもの」に含まれます。
    このような場合は合計人数が6人とカウントされ、専任の宅建士は1名では足りません(下表の左)。
    右側のように、専任の宅建士を2名以上配置してください。

    認められないパターン

    人員人数
    代表取締役
    (宅建業以外の業務に従事)
    1
    専任の宅建士1
    それ以外の従業員4
    合計6

    OKなパターン

    人員人数
    代表取締役
    (宅建業以外の業務に従事)
    1
    専任の宅建士
    それ以外の従業員4
    合計

    宅建業の契約を締結する権限のある使用人が置かれていること

    使用人とは、「支店長」「営業所長」などです。

    申請者(代表取締役など)が、主たる事務所に常に勤務する場合は使用人は不要です。
    代表者が支店に常勤するような場合は、主たる事務所に使用人を置く必要があります。

    このように宅建業を行う事務所には「取り仕切る責任者」を置く必要があります。

    宅建業免許の欠格要件とは?

    免許申請書や添付書類中に、「虚偽の記載」があったり「重要な事実」の記載が欠けていたりすると欠格要件に該当します。

    また、以下の場合も欠格要件に該当します。
    要件の概要は、

    • 過去5年間に免許取り消し処分を受けたことがある。
    • 禁錮以上の刑を受け、刑期満了から5年経っていない。
    • 破産手続き中で、復権していない。
    • 暴力団関係者である。

    以下は原文です。参考にご覧ください。

    欠格要件の原文
    1. 免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為又は業務停止処分違反をして免許を取り消されてから5年を経過しない者
    2. 前記のいずれかの事由に該当するとして、免許取消処分の聴聞の公示をされた後、相当の理由なく廃業等の届出をしてから5年を経過しない者
    3. 禁錮以上の刑に処せられてから5年を経過しない者
    4. 宅建業法、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、又は刑法(傷害・現場助勢・暴行・凶器準備集合及び結集・脅迫・背任)の罪、暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯し、罰金の刑に処せられてから5年を経過しない者
    5. 暴力団員等(暴力団員、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者、暴力団員が事業活動を支配する者)
    6. 免許申請前5年以内に宅地建物取引業に関して不正又は著しく不当な行為をした場合
    7. 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない場合
    8. 宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな場合
    9. 心身の故障により宅地建物取引業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない場合

    1、2、3、4については、「役員」「政令使用人」「法定代理人」が該当する場合も欠格となる。

    • 役員:
      業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者(法人に対しこれらの者と同等以上の支配力を有する者を含む。相談役、顧問、監査役その他いかなる名称を有するかを問わない。
    • 政令使用人:支店長や営業所長など
    • 法定代理人:
      営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者の親権者又は後見人

    まとめ

    宅建業は大きな金額が取引されるため、欠格要件が設けられています。また、利用者の秘密が守られるように他業者などと独立した事務所を構えることも厳しく求められます。

    専任の宅建士の配置についても気づいたら足りなかったとならないように、人事面の配慮も気を付けなければいけません。

    申請前に不安を感じる場合は申請の窓口や行政書士に相談されることをお勧めします。

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