建設キャリアアップシステム(CCUS)|自分で登録、代行登録
建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録について詳しく解説します。
元請業者から登録するように言われたけどよく分からない方もいらっしゃると思います。作業時間がないし面倒という方は登録代行の箇所をご覧ください。
では一緒に確認していきましょう。
登録の概要
登録はインターネット申請と、認定登録機関で申請する方法があります。この記事では、インターネット申請について解説します。
認定登録機関でしか手続きできない場合
技能者登録の際、運転免許証などの写真付きの本人確認書類がない方、本人確認書類を提出できない方は認定登録機関でしか申請ができません。
各地にある認定登録機関にお問い合わせください。こちら
事業者と技能者の登録の順番
事業者登録から
CCUSは事業者(会社)の登録と技能者(人)の登録とがあります。初めて登録される法人の方、個人事業主の方は、まずは事業者登録からしてください。順番を間違えると後で余計な作業が発生して面倒臭いです。
事業者登録をした後に技能者登録をして、会社と人の情報を紐付けします。
先に会社を立ててから人を雇用する感じですね。
従業員の方が自分で登録される場合は、技能者登録のみでOKです。
登録に必要な費用
事業者登録料(※消費税を含む)
資本金 | 登録料・更新料 | 振り込み方法 |
---|---|---|
一人親方 | 0円 | 払込票のみ |
一人親方以外の個人事業主 | 6,000円 | |
500万円未満 | 6,000円 | |
500万円以上、1,000万円未満 | 12,000円 | |
1,000万円以上、2,000万円未満 | 24,000円 | |
2,000万円以上、5,000万円未満 | 48,000円 | |
5,000万円以上、1億円未満 | 60,000円 | 銀行振込のみ |
1億円以上、3億円未満 | 120,000円 | |
3億円以上、10億円未満 | 240,000円 | |
10億円以上、50億円未満 | 480,000円 | |
50億円以上、100億円未満 | 600,000円 | |
100億円以上、500億円未満 | 1,200,000円 | |
500億円以上 | 2,400,000円 |
事業者登録の期限は5年です。5年ごとの更新が必要です。
管理者ID利用料
11,400円(IDひとつ当たり)※一人親方は2,400円
事業者がCCUSにおいて、事業者情報を管理するために必要な管理者IDの費用です。
期限は1年。毎年費用がかかります。
技能者登録
申請方法 | 内容 | 登録料 |
---|---|---|
インターネット申請 | 簡略型 | 2,500円(税込) |
詳細型 | 4,900円(税込) | |
認定機関申請 | 詳細型 | 4,900円(税込) |
- 簡略型・・・とりあえず就業履歴の蓄積だけをすれば良い
- 詳細型・・・能力判定を受けてレベルアップを目的とする
これからCCUSが普及することを前提に考えると、詳細型で登録しておいた方が良いと思います。
事業者登録
提出書類(事業者登録)
建設キャリアアップシステムのインターネット申請をするには以下に示す提出書類を、JPG形式というファイル形式として提出する必要があります。
JPGファイルを用意するには、書類をスマートフォンのカメラで撮影する方法が最も身近と思います。その他には複合機などのスキャナで取り込む方法もあります。複合機は多くの場合、PDF形式で取り込まれるように初期設定されているのでご確認ください。
事業者確認書類
建設業許可がある場合
建設業許可証明書(写し)
または
建設業許可証明書(写し)直近に変更届を提出している場合は変更届の写しも。
建設業許可がない法人の場合
事業税の確定申告書(写し)受付印があり1年以内のもの
または
納税証明書(写し)+ 履歴事項全部証明書(写し)
建設業許可がない個人事業主、一人親方の場合
個人事業の開始届(写し)受付印があり1年以内のもの
または
納税証明書(写し)所得税、事業税の納税証明書のいずれか
または
所得税の確定申告書(写し)受付印があり1年以内のもの
資本金確認証明書類
前述しました通り、事業者登録料は資本金に応じて異なりますので資本金を確認するための書類を提出します。具体的には、「履歴事項全部証明書」、「現在事項全部証明書」、「事業税の確定申告書」が該当します。
建設業許可がある法人
提出不要
許可データから資本金が確認されます。
※直近に資本金額の変更をした場合は、「建設業許可なし」として申請し、登録完了後に建設業許可ありに変更する
建設業許可がない法人
提出が必要
個人事業主
提出不要(個人事業主の事業者登録料は一律で6,000円、一人親方の事業者登録料は0円)
社会保険証明書類
健康保険
健康保険加入証明書類(写し)
法人、5人以上の事業者:加入義務
国保組合(建設国保、土建保など)に加入:適用除外
年金保険
以下うちのいずれかひとつ
- 領収済証等(写し)出納印あり
- 社会保険料納入証明書(写し)証明者の印あり
- 健康保険・厚生年金保険用確認願(写し)
- 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬月額決定通知書(写し)
- 健康保険/厚生年金保険 被保険者賞与支払届(写し)
法人、5人以上の事業者:厚生年金
5人未満の事業主:適用除外
雇用保険
以下うちのいずれかひとつ
- 雇用保険適用事業所設置届事業主事業所各種変更届事業主控(写し)受領印あり
- 納付書・領収証書(写し)出納印あり
- 労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(写し)受付印あり
- 労働保険料等納入通知書(写し)
常用労働者1人~:加入義務
雇用なし:適用除外
建設業退職金共済制度加入証明書類(加入者のみ)
建設業退職金共済契約者証(写し)
中小企業退職金共済制度加入証明書類(加入者のみ)
中小企業退職金共済者証(写し)
労災保険加入証明書類(加入者のみ)
・労働者災害補償保険(写し)
または
・労災保険特別加入 加入証(写し)
※労災保険加入証明書類は、通常の労災保険とは異なります。
事業者登録の各ステップごとの入力内容
- 建設業許可番号や種別(一般、特定)を入力
- 商号または名称
- 代表者名
- 所在地
- 法人情報、建設業以外の事業の有無
- 建設業許可証明書または建設業許可通知書データを添付(建設業許可がある場合)
- 事業税の確定申告書または納税証明書、または履歴事項全部証明書データを添付(建設業許可がない場合)
- 資本金情報
建設業許可がない場合は、資本金額個人事業主、一人親方は0円を入力し資本金確認書類データを添付 - 完成工事高情報 売上高(申込前年度)と完成工事高(申込前年度)を入力
建設業許可がある場合は2〜5、8、9の情報が自動で読み込まれます。必要に応じて適宜修正してください。
氏名、住所、連絡先などを入力
※登録責任者:事業者情報のシステム管理者。CCUSの運営者との窓口になる人のこと。
土木、建築などの業種に関する情報を入力します。建設業許可がある場合は自動で入力されます。
建設業許可がある場合だけ表示される
加入状況、事業所整理記号、事業所番号、健康保険組合有無、健康保険組合名称など、加入状況に応じて入力します。
健康保険加入証明書データを添付
加入状況、事業所整理記号、事業所番号を加入状況に応じて入力します。
年金保険加入証明書データを添付
加入状況、事業所整理記号を加入状況に応じて入力します。
雇用保険加入証明書データを添付
建設業退職金共済制度、中小企業退職金共済制度、労災保険特別加入、CI-NET、電子証明書の種類、主要取引先、表彰履歴、所属団体
これらの情報を加入状況に応じて入力します。
申請情報を確認した後に登録申請します。
ご覧の通り登録項目が非常に多く複雑です。特に保険の情報などは加入状況に応じて情報を入力するのでややこしいです。
技能者登録
提出書類(技能者登録)
本人確認書類
顔写真ありで現住所が確認可能な本人確認書類
・日本国籍の方
運転免許証(写し) または マイナンバーカード(写し)※オモテ面のみ
・外国籍の方
特別永住者証明書(写し) または 在留カード(写し)
パスポートを使う場合
パスポート(写し) + 住民票(写し)
顔写真なしの本人確認書類しか用意できない場合
インターネット登録ができず認定機関申請のみになります。
必要書類:住民票(写し)+ 健康保険証(写し)
顔写真
建設キャリアアップカードに使用する顔写真のデータが必要です。
- 6か月以内に撮影したもの
- 正面・無帽・無背景
- サイズ:294×378ピクセル登録時にサイズを少し調整できます
・帽子、マスク着用
・顔に影ができている
・サングラス、色付きメガネをかけている
保険
健康保険
健康保険確認書類
記号、番号、保険者番号、QRコードはマスキングをします。付せんなどを貼り付けて写真を撮ったりスキャナで取り込むか、取り込んだデータを加工して該当箇所が見えないようにしてください。
国民健康保険、国民健康保険組合、後期高齢者医療制度、生活保護者は適用除外です。
厚生年金保険
標準報酬決定通知書(技能者本人以外の個人情報はマスキングしてください。)
国民年金の場合は適用除外
建設業退職金共済制度加入証明書類
建設業退職金共済手帳
中小企業退職金共済制度加入証明書類
中小企業退職金共済手帳
簡易型で登録する場合、準備する資料は以上です。詳細型で登録する方は以下の書類もご準備ください。
労災保険特別加入(通常の労災保険とは異なる)
労災保険特別加入 加入証
学歴に関する書類(主任技術者で、指定学科を卒業した場合に該当)
卒業証明書
登録基幹技能者確認書類
登録基幹技能者講習修了証
保有資格
技能者講習修了証書
研修等の受講履歴
研修受講書類確認書類
表彰等の履歴
表彰確認書類
技能者登録の各ステップごとの入力内容
技能者登録には登録申請書コードを使用します。登録作業をするときは手元に用意してください。
氏名を入力します。
ミドルネーム、通称名、旧姓を入力する場合は「ミドルネーム入力する」をONにして入力します。
※通称名、旧姓を入力する場合は証明書が必要です。通称:住民票、旧姓:戸籍謄本
国籍名、在留資格コード、在留期間を入力
適宜入力します。
住所を入力します。
自宅電話番号、携帯電話番号、FAX番号のいずれかを入力します。
メールアドレスと、登録後に送られてくるカードの送付先の住所を入力します。
※カードは簡易書留で送付されるため、日中に受け取れる住所を入力してください。
緊急連絡先の電話番号と、連絡者の氏名と続柄(任意)を入力します。
事前に用意した各データを添付します。
- 所属事業者がCCUSに登録している:IDを入力すると情報が自動的に入力されます。
複数の事業者に所属している場合は社会保険に加入している事業者を選択してください。 - 所属事業者がCCUSに登録していない:必要情報を手入力してください。
- 所属事業者がない:「なし」と入力してください。
複数登録が可能です。主たる職種を1つ選択して適宜情報を入力してください。
情報は、「明細登録」ボタンから入力できます。
職歴や経験等を入力します。
加入状況に応じて健康保険の種類、保険者名称を入力し、確認書類のデータを添付してください。
適用除外の場合は、適用除外の理由コードと適用除外理由名を入力します。
加入状況に応じて情報を入力し、確認書類のデータを添付してください。
加入状況に応じて情報を入力し、確認書類のデータを添付してください。
加入している場合は、手帳の写しのデータを添付してください。
労災保険特別加入、健康診断の情報、学歴(主任技術者で指定学科を卒業した者)、登録基幹技能者の情報、保有資格、研修等の受講履歴、表彰等の履歴
申請内容を確認し、申請します。
登録料の支払い方法を選択します。クレジットカード、払込票から選択してください。
以上で技能者登録が完了です。申請後に不備がある場合はメールが送られてきます。指示に従って不備のある箇所を修正してください。登録後に建設キャリアアップカードが届きます。
この通り登録する項目が多いので手間がかかります。スムーズに作業を行うために事前に資料を準備して作業に当たってください。
登録を代行
ここまで解説した通りCCUSの登録申請は作業自体はそこまで難しくないですが、とにかく手間がかかります。本業に専念していただきたいので行政書士に代行依頼されることをお勧めします。
近隣の行政書士に必要な手続きをお聞きください。
まとめ
今回はCCUSの登録について解説しました。
事業者と技能者それぞれの登録があり、どちらも手間のかかる作業です。本業に専念して収益を上げていただきたいと思いますので、面倒な登録作業は代行をご検討ください。