解体工事業登録に必要な資格とは?実務経験・技術管理者の要件を解説

    石野享
    いしの行政書士事務所 代表
    前職では医療機器メーカーでの法令遵守業務を経験し、退職後は建設業専門の行政書士事務所で実務経験を積みました。これらの経験を活かし建設業者をサポートします。

    ✅ 元請から言われてすぐに解体工事業登録をしたい

    ✅ 技術管理者になれるか知りたい

    こんなお悩みはありませんか?

    空き家が社会問題となっているので解体工事業へ参入したいと考える方も増えています。当事務所がある兵庫県尼崎市でも解体工事が行われる場面が増えており、解体工事業登録についてご相談いただくことがあります。

    解体工事の登録制度を使って解体工事を始めたい方に向けて、必要な資格や学歴、実務経験などを建設業専門の行政書士が解説します。

    今回は、ご相談の多い「兵庫県」「大阪府」の窓口を例に挙げて具体的なポイントをまとめました。解体工事業の登録制度は、建設業許可と比べると比較的に始めやすい制度です。ぜひ参考にしてください。

    目次

    解体工事業の登録要件は2つ

    解体工事の登録には次の2つの要件をクリアする必要があります。

    • 技術管理者の選任
    • 拒否事由に該当しないこと

    それぞれ解説します。

    技術管理者の選任

    登録を受けるには技術管理者と呼ばれる、解体工事の現場における施工の技術的な管理者を選ばなければいけません。技術管理者になるには資格または実務経験で基準を満たす必要があります。

    資格

    土木施工管理技士や建築士などの資格を持っている場合、技術管理者になれる可能性があります。

    以下のいずれかの資格があれば技術管理者になれます。

    スクロールできます
    資格・試験名種別
    建設業法による技術検定1級建設機械施工
    2級建設機械施工(第1種または第2種に限る)
    1級土木施工管理
    2級土木施工管理(土木に限る)
    1級建築施工管理
    2級建築施工管理(建築または躯体に限る)
    技術士法による第2試験技術士(建設部門)
    建築士法1級建築士
    2級建築士
    職業能力開発促進法による技術検定1級とび・とび工
    2級とび + 解体工事の実務経験1年以上
    2級とび工 + 解体工事の実務経験1年以上
    民間試験合格者解体工事施工技士試験合格者

    実務経験

    資格がなくても、解体工事の実務経験年数を満たせば技術管理者になれる場合があります。

    下記の学歴や実務経験を満たす者は技術管理者になれます。

    解体工事の登録の手続きにおいて実務経験を証明するためには、他社での経験を記載するなど方法を取りますが、建設業許可のように「工事請負契約書」や「請求書」は不要です。

    「工事請負契約書」や「請求書」が不要だからといって、根も葉もない事実を記載すると虚偽とみなされてしまいます。以前に提出した際は、証明者として記載した事業者が実在するかどうかを建設業許可業者のデータベースに照会していました。

    スクロールできます
    学 歴 等解体工事の実務経験
    通 常講習を受講した場合
    一定の学科※1を履修した大学または高専の卒業者2年以上1年以上
    一定の学科※1を履修した高校の卒業者4年以上3年以上
    上記以外の者8年以上7年以上

    ※1 土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地、造園に関する学科を含む)、建築工学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学科

    学科が該当するかどうかは、申請の窓口で履修証明書などの確認が必要な場合があります。

    \この経験で技術管理者になれる?/

    解体工事施工技術講習とは?

    解体工事施工技術講習を受講すると、実務経験年数の要件が短縮される場合があります。

    特に、

    • 実務経験年数があと少し足りない
    • 資格を持っていない
    • 早めに解体工事業登録をしたい

    という方は、講習の受講を検討してみても良いでしょう。
    講習は全国解体工事業団体連合会などが実施しています。

    → 解体工事施工技術講習の日程はこちら:全国解体工事業団体連合会

    解体工事業の登録ができないケース

    次のような場合は、解体工事業の登録を受けることができません。

    • 過去に重大な違反で処分を受けた
    • 暴力団関係者に該当する
    • 必要な技術管理者を置いていない
    • 法人役員に欠格事由のある人がいる

    特に、「過去に行政処分を受けている場合」は注意が必要です。

    よくある確認ポイント

    技術管理者がいない

    解体工事業の登録では、技術管理者を選任する必要があります。
    資格や実務経験を満たす人がいなければ登録できません。

    過去に処分歴がある

    解体工事業の登録取消しや営業停止処分などを受けた場合、一定期間は登録できません。

    過去に処分歴がある

    解体工事業の登録取消しや営業停止処分などを受けた場合、一定期間は登録できません。

    詳細な欠格事由一覧

    スクロールできます
    番号要件
    1解体工事業の登録を取り消され、その処分のあった日から2年を経過しない者
    2解体工事業の登録を取り消された法人において、その処分のあった日前30日以内にその解体工事業者の役員であった者でその処分のあった日から2年を経過しない者
    3解体工事の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
    4法または法に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
    5暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
    6解体工事業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人が1~5または7のいずれかに該当する者
    7法人の役員に1~5に該当する者がいる場合
    8技術管理者を選任していない者
    9暴力団員等がその事業活動を支配する者

    よくある質問(FAQ)

    解体工事施工技士の資格がなくても登録できますか?

    可能です。

    一定の資格や実務経験があれば、技術管理者になることができます。

    実務経験はどのように証明しますか?

    実務経験証明書を作成し証明します。

    建設業許可と異なり、「工事請負契約書」「請求書」が不要なケースもありますが、虚偽申請には注意が必要です。また、以前の勤め先との関係性が良好でない場合は困難となる場合が多いです。

    個人事業主でも登録できますか?

    可能です。

    一人親方や個人事業主の方でも、要件を満たせば登録できます。解体工事業登録の申請者は法人である必要はありません。

    兵庫県と大阪府の両方で工事する場合はどうなりますか?

    解体工事業登録は都道府県ごとの登録が必要です。

    兵庫県と大阪府の両方で営業する場合、原則としてそれぞれで登録が必要です。

    元請から「登録番号を出して」と言われました

    解体工事業登録後に通知される登録番号を伝えてください。

    元請や現場によっては、登録通知書の写しの提出を求められることもあります。

    まとめ

    今回は解体工事の登録要件を解説しました。

    解体工事業登録には、

    • 技術管理者を置く
    • 申請者が欠格要件に該当しない

    これらの要件を満たす必要があります。

    「技術管理者になれるかわからない」「要件を確認したい」という方はお気軽にお問合せください。

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