電気工事とは?専任技術者の要件と工事例を兵庫県の行政書士が解説

    電気工事の工事例や専任技術者の要件を解説した記事のアイキャッチ
    石野享
    いしの行政書士事務所 代表
    前職では医療機器メーカーでの法令遵守業務を経験し、退職後は建設業専門の行政書士事務所で実務経験を積みました。これらの経験を活かし建設業者をサポートします。

    建設業許可を取得するためには、業種を問わず必ず満たさなければならない「6つの共通要件」(経営業務管理責任者・専任技術者・欠格要件への非該当・誠実性・財産的基礎・社会保険加入)があります。

    これらの共通要件の詳しい判定基準や注意点については、下記のページで詳しく解説しています。

    これらの共通要件の詳しい判定基準や注意点については、下記のページで詳しく解説しています。

    本ページでは「電気工事」に特化した固有の要件(工事の範囲、必要な資格や実務経験)について詳しく解説します。

    目次

    電気工事とはどんな工事?

    電気工事とは、ビル、施設、家屋等の配電盤、電灯、電力機器などの設備を施工する工事です。

    具体的には次のような工事が該当します。

    • コンセント増設工事
    • LED照明工事
    • 分電盤工事
    • 引込線工事
    • 高圧受変電設備工事
    • 太陽光発電設備

    住宅だけでなく、マンション、店舗、工場、病院など様々な建物で行われます。

    ちなみに、告示では以下のように記載されています。

    • 発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事 

    (昭和四十七年三月八日建設省告示第三百五十号)

    電気工事の施工をするには、「第1種電気工事士」または「第2種電気工事士」の資格が必要です。
    上記の資格者しか工事をすること自体が許されていません。これは、電気工事が感電等の危険を伴う工事であるためです。

    電気工事と他業種との違い

    電気工事と管工事の違い

    エアコン等の空調設備を設置する工事は管工事ですが、電源工事を伴う場合は電気工事に該当することがあります。実際に、電気工事の許可をもつ業者さんが空調機の設置工事を行うことがよくあるので、関係が近い業種と言えるでしょう。

    電気工事と電気通信工事の違い

    電気工事は、変電設備や送配電線工事、照明設備の工事などに関する工事です。電気通信工事は「通信」とあるとおりLAN、Wi-Fi、電話など通信インフラに関する工事です。


    建設業許可の申請に必要な工事経歴書を作成するとき、契約書や請求書から読み取り、施工した工事がどの業種に該当するかを判断する必要があります。工事内容が曖昧な場合、許可申請の際に実務経験として認められない可能性があります。何の工事をしたかわかるようにできるだけ明確に記載してください。

    関連記事:工事経歴書の書き方

    電気工事の許可が必要になるケース

    電気工事業を営む場合で、1件500万円(税込)以上の工事を請け負うときは建設業許可が必要です。500万円未満の工事のみを請け負う場合は、建設業許可は必須ではありません。

    ただし、「元請から許可取得を求められた」「公共工事へ参加したい」などの理由で許可を取得する事業者も多くいます。

    詳しくはこちら
    建設業許可が必要なケース

    電工事は電気工事業登録が必要

    電気工事は他の業種とは異なり、電気工事業方に基づく電気工事業登録等が求められています。これは建設業許可を取得していない段階でも必須です。

    詳しくは経産省の案内をご覧ください。

    電気工事業の登録等

    電気工事の専任技術者になるには

    必要な資格

    一般建設業と特定建設業の専任技術者になるための資格を以下に示します。

    一般建設業

    資格のみで可能なもの

    【技能検定】

    • 1級電気工事施工管理技士
    • 2級電気施工管理技士

    【技術士】

    • 建設(「鋼構造及びコンクリート」)・総合技術監理(建設)(「鋼構造及びコンクリート」)
    • 建設(「鋼構造及びコンクリート」を除く)・総合技術監理(建設)(「鋼構造及びコンクリート」を除く)
    • 電気電子・総合技術監理(電気電子)

    【電気工事士法】

    • 第1種電気工事士

    資格 +「指定年数の実務経験」が必要

    【1年の実務経験が必要】

    • 建築設備士 +1年の実務経験
    • 1級計装士 +1年の実務経験

    【3年の実務経験が必要】

    • 第2種電気工事士 +免状の交付を受けた後に3年以上の実務経験

    【5年の実務経験が必要】

    • 電気主任技術者(1種・2種・3種) + 免状の交付を受けた後に5年以上の実務経験

    基幹技能者をお持ちの方

    • 登録電気工事基幹技能者
    • 登録送電線工事基幹技能者
    • 登録計装基幹技能者

    特定建設業

    【技能検定】

    • 1級電気施工管理技士

    【技術士】

    • 建設(「鋼構造及びコンクリート」)・総合技術監理(建設)(「鋼構造及びコンクリート」)
    • 建設(「鋼構造及びコンクリート」を除く)・総合技術監理(建設)(「鋼構造及びコンクリート」を除く)
    • 電気電子・総合技術監理(電気電子)

    実務経験

    電気工事業は、他の業種のように実務経験のみでは専任技術者にはなれません。
    前述した資格の取得が必須です。

    よくある質問

    電気工事の許可でエアコンの取り付け工事を請負うことはできますか?

    建設業許可が必要となる500万円以上(税込)の工事については、管工事の許可が必要です。

    エアコンの電源工事を伴う場合は電気工事に該当する場合もあります。

    LAN配線工事は、電気工事の許可が必要ですか?

    LANやWi-Fiなどの通信設備の工事は、電気通信工事に該当します。

    500万円以上(税込)の工事については、「電気工事」ではなく「電気通信工事」の許可が必要です。

    太陽光発電設備の設置工事には電気工事業の許可が必要ですか?

    建設業許可が必要となる500万円以上(税込)の工事については、電気工事業の許可が必要です。架台の設置など工事内容によっては他業種との区分が問題になることもあります。

    電気工事は、電気工事の建設業許可がないと請負うことができませんか?

    いいえ、建設業許可がなくても請負うことができます。

    しかし電気工事業登録等の手続きが必須なので手続きを忘れないようにしてください。
    電気工事業登録

    電気工事の許可は個人事業主でも取得できますか?

    はい。個人事業主でも建設業許可の取得は可能です。

    経営業務管理責任者や専任技術者などの要件を満たしている必要があります。

    電気工事業の建設業許可では、

    • 自社の工事が電気工事業に該当するのか
    • 専任技術者の要件を満たしているのか
    • 管工事業との区分はどうなるのか

    などのお問い合わせをいただくことがあります。要件を満たしているか分からない段階でも構いません。

    入力に誤りがないことを確認

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