建設業許可を将来取りたい人が今から準備すべきこと|兵庫県の行政書士が解説
✅今は500万円以上の工事はやっていないから、まだ建設業許可はいらない
そう考えている方もいると思います。
現時点で許可がなくても困らない方も多いでしょう。
しかし、実際には将来的に建設業許可を取ろうとした際に、
- 昔の書類を捨ててしまった
- 確定申告をしていなかった
- 請求書や通帳が残っていない
といった理由で、申請準備に苦労されるケースが少なくありません。建設業許可は「今の状況」だけではなく、過去の実績や経歴の証明する場面が多いためです。
特に一人親方として長く仕事をされてきた方ほど、昔はそこまで考えていなかったというケースが本当に多いです。
この記事では、建設業許可申請で実際によくある“後から困るケース”と、今のうちに準備しておきたいポイントを、建設業実務の視点から解説します。
\許可が取れそうか3分で無料診断できます/
なぜ後から困るのか
建設業許可では単に「工事をしていました」と口頭で説明するだけでは足りません。過去の実績などを資料で証明することが求められます。
- 経営業務管理責任者の経験
- 専任技術者の実務経験
- 財産要件
つまり、「過去を証明できるか」が重要になります。そのため、許可を取る段階になって「資料がない」と困る方に何度もお会いしました。
できるだけスムーズに許可を取れるよう、ぜひとも下記のことを参考にしてください。
実際によくある“困るケース”
請求書を残していない
特に一人親方時代によくあります。
昔からの付き合いで、「口約束だけ」「メールだけ」で工事をしていたケースです。
しかし、実務経験証明では「どんな工事を、いつ、誰から請けたか」を整理する必要があります。
なので、請求書には「元請名」「工事名」「工期」を必ず記載するようにしてください。
発注書とセットで残ってると、なお良いです。
請求書を数年分捨ててしまい、申請を数年ズレ込む可能性もあります。請求書は捨てずに保管しておいてください。

工事名が曖昧で、「何の工事をしたか」「本当に工事だったのか」がわからず申請の書類として使えないこともあるので、できるだけ具体的に記載するようにしてください。
確定申告をしていなかった
これも実際かなり多いです。
兵庫県では経管の証明のときに個人事業主時代の経営経験を証明する場合は、確定申告書を提出します。
しかし、「赤字だったので確定申告してなかった」ということで、申請を数年見送る場合もあります。
確定申告は面倒でも忘れずにしておきましょう。
確定申告書に「給与所得」が記載されていると、経営をしていたとは認められず申請書類として受け付けてもらえません。提出前に確認しておきましょう。
通帳を廃棄している
古い通帳を処分してしまい、入金履歴を追えなくなるケースです。
実務経験は請求書と入金の記録をセットで申請書類とすることが多いので、通帳が無いと証明できない可能性があります。金融機関によっては過去履歴を取得できる場合もありますが、時間や手数料がかかることがあります。
最近では少ないでしょうが、振り込みではなく現金の手渡しで支払っているような場合も証明が難しいので注意が必要です。
書類はもう要らないと考えて捨ててしまったということは実際によくお聞きします。
書類のこと、過去の勤め先のことなどお気軽にご相談ください。
特に一人親方の方は注意
一人親方の方は大変忙しいので
- 資料管理が簡易
- 現場優先で事務が後回し
になりやすい傾向があります。
ただ、事業が軌道に乗ってから、元請から許可取得を求められたり、大きな工事を受けたりすることがよくある流れです。その時に、「もっと早く整理しておけばよかった」となるケースが本当に多いです。
将来、建設業許可取得を考える可能性があるなら、最低限以下の資料は保管することを強くおすすめします。
むしろ、許可の取得が事実上で必須になりつつあるので、今は許可は取る予定はなくても以下の書類は残しておいてください。
残しておきたい資料
| 資料名 | コメント |
|---|---|
| 工事請負契約書 | 契約書を作っている人は、実際のところほとんど居ないと思いますが残っていると強いです。 |
| 注文書・請書 | 契約書と同様、作っている人は少ないかもしれませんが、元請の印鑑などが押された書類があると嬉しいですね。 |
| 請求書 | 請求書は確実に残しておいてください。上記のサンプルを参考に必要な情報が残るようご注意ください。 |
| 確定申告書 | 赤字であっても確定申告は怠らずにしてください。そして、大切に保管することもお忘れなく。 |
| 名刺 | 過去の勤め先や元請などに連絡を取る可能性もあるため、名刺もできるだけ残しておいてください。 |
「いつ・どこで・誰の工事をしたか」が分かる資料は重要です!
今すぐ許可を取らなくても大丈夫です
建設業許可は、必ずしも今すぐ必要とは限りません。
ただ、元請との取引や事業の拡大、融資などを考えたとき、後から建設業許可が必要になるケースが多いでしょう。
この記事をお読みいただいた以降からでも遅くありません。資料をしっかりと保管・管理してください。
まとめ
ここまで述べてきたとおり建設業許可では、過去の実績や経験を資料で説明する場面が多くあります。
- 書類を捨ててしまった
- 確定申告をしていなかった
- 工事履歴が整理できない
といった理由で、良いタイミングで許可が取れないことも多いです。よって、今すぐ許可取得予定がなくても、早めに整理をしておくことをお勧めします。
弊所では、建設業許可取得に関するご相談も承っております。
「自分の場合はどうなる?」という段階でも、お気軽にご相談ください。
