【兵庫県】建設業許可の基本要件|スムーズな申請のポイントを解説

✅ 元請けから許可を取るように言われた
✅ 工事金額が500万円に近づいてきた
✅ もっと規模の大きな工事を受注したい
このようなことでお悩みではありませんか?
しかし、いざ兵庫県の手引きを読むと専門用語が多く、「結局、自社でも取れるのだろうか?」と悩まれてしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、兵庫県で建設業許可を取るために「絶対にクリアしなければならない5つの条件」について、実務のポイントを交えながらわかりやすく解説いたします。
この記事でわかること
- 建設業許可に必要な5つの要件
- 許可申請の流れ
- 許可取得後の手続きリスト
兵庫県で建設業許可が必要な工事とは?
兵庫県で「1件の請負代金が税込500万円以上の工事」を請け負う場合は、元請・下請に関わらず建設業許可が必要となります(※建築一式工事の場合は1,500万円以上、または延べ面積150㎡以上の木造住宅工事)。
最近では500万円を超えない工事しかしない場合であっても、信頼性などの観点から元請から許可の取得を求められるようになっています。
一人親方が詰まりやすいポイント
建設業許可の申請では、書類の収集が大きな山です。
後述しますが、実務経験の証明には「10年以上の請求書」が必要になったり、過去の勤め先に書類を借りたりなどが必要な場合があります。
申請の準備段階において、よく出る問題を以下に挙げています。
確定申告をしていなかった
個人のときに、売り上げが少ない、赤字だったなどの理由で確定申告をしていなかったために、申請書類が足りないことがありました。
建設業許可は所得することが必須となりつつあるので、開業後は確実に確定申告をしてください。確定申告書は経営業務の管理責任者の要件である経営経験を証明する書類となります。
請求書を捨ててしまった
営業所のスペースが手狭になったため、もう使わないだろうと過去の請求書を捨ててしまった方がいました。
建設業許可の要件の一つである、専任技術者を実務経験で満たす場合、兵庫県では工事の請求書を使用することがあります。請求書は捨てずにできるだけ保管をしておいてください。早めに専門家に相談しておくことも有効です。
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あなたは今、許可を取れる状態ですか?
✅ 過去10年の請求書や契約書が残っていない
✅ 確定申告を適当に済ませてしまった年がある
✅ 一人親方で、社会保険のルールがよくわからない
✅ 経験年数があいまい
建設業許可を取るための「5つの絶対条件」

1. 経営のプロがいること(経営業務の管理体制・経管の要件)
建設業の経営について、十分な経験を持つ方がいることが求められます。基本的には、「会社の常勤役員」や「個人事業主」として、建設業の経営経験が5年以上ある方がいらっしゃれば要件を満たします。
2. 資格や経験を持った技術者がいること(専任技術者の配置)
営業所ごとに、フルタイムで勤務する「専任の技術者」を配置するルールがあります。この技術者になるためには、以下のいずれかを満たしている必要があります。
- 施工管理技士などの国家資格を持っている
- 大学や高校の指定された学科を卒業し、一定の実務経験がある
- 10年以上の実務経験がある
もし「10年以上の実務経験」で証明しようとする場合、過去10年分の契約書や請求書を収集する必要があるため、準備に根気と時間が必要になることが多いです。また、書類が足りなかったとして諦めるケースもしばしばあります。
3.資金力があること(財産的基礎または金銭的信用)
審査では、工事を最後まで適切にやり遂げるための「資金力」も確認されます。
一般建設業の場合、具体的に「自己資本が500万円以上ある」か、「金融機関の口座に500万円以上の残高がある」ことの証明が必要です。創業したばかりの企業であっても、銀行の残高証明書等で500万円以上の資金が確認できれば要件をクリアできます。
| 条件 | 証明方法 |
|---|---|
| 自己資本の額が500万円以上 | 直近の決算書の「純資産合計」の額が500万円以上 |
| 500万円以上の資金を調達する能力 | 500万円以上の金額が記載された残高証明書 |
4. 社会保険に加入していること(適切な社会保険への加入)
ここは非常に重要なポイントです。令和2年10月の法改正により、適切な社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)に加入していることが許可の絶対条件となりました。 兵庫県の審査においても、保険料の領収書や標準報酬決定通知書などの提出が必要です。
「適用事業所だけれども社会保険には入っていない」という状態では許可を取得することはできません。
一人親方などは厚生年金ではなく国民年金に加入など条件がありますので、下表を参考にして、適切に社会保険等へ加入してください。
| 社会保険 | 労働保険 | ||||
| 組織 | 人数 | 年金 | 医療保険 | 労災保険 | 雇用保険 |
| 法人 | 一人以上(労働者) | 厚生年金 | 健康保険保険組合 | 加入 | 加入 |
| 役員のみ | 厚生年金 | 健康保険保険組合 | 特別加入 | – | |
| 個人事業主 | 5人以上 | 厚生年金 | 健康保険保険組合 | 加入 | 加入 |
| 1〜4人 | 国民年金 | 国民健康保険保険組合 | 加入 | 加入 | |
| 一人親方 | 国民年金 | 国民健康保険保険組合 | 特別加入 | – | |
5. 誠実に仕事ができること(誠実性に関する要件)
工事の請負契約に関して、詐欺や脅迫といった不正な行為や、不誠実な行為をしないことが条件です。過去に建設業法に違反していたり、暴力団などの反社会的勢力と関わりがある場合は、当然ながら許可を受けることはできません。
過去の犯罪歴など、繊細な内容なので戸惑う方が多いですが、守秘義務がありますのでご安心ください。
兵庫県の申請様式
兵庫県の申請様式は、兵庫県のダウンロードページから取得できます。
様式一覧
| 様式番号 | 様式名 | 法人 | 個人 |
|---|---|---|---|
| 第1号 | 建設業許可申請書 | ◯ | ◯ |
| 第1号 | ・別紙1 役員の一覧表 | ◯ | |
| 第1号 | ・別紙2(1) 営業所一覧表 | ◯ | ◯ |
| 第1号 | ・別紙4 専任技術者一覧表 | ◯ | ◯ |
| 第2号 | 工事経歴書 | ◯ | ◯ |
| 第3号 | 直前3年の各事業年度における工事施工金額 | ◯ | ◯ |
| 第5号 | 使用人数 | ◯ | ◯ |
| 第6号 | 誓約書 | ◯ | ◯ |
| 第7号 | 常勤役員等証明書 | ◯ | ◯ |
| 第7号 | ・別紙 常勤役員等の略歴書 | △ | △ |
| 第7号の2 | 常勤役員等を直接補佐する者の証明書 | △ | △ |
| 第7号の2 | ・別紙1 常勤役員等の略歴書 | △ | △ |
| 第7号の2 | ・別紙2 常勤役員等を直接補佐する者の略歴書 | △ | △ |
| 第7号の3 | 健康保険等の加入状況 | ◯ | ◯ |
| 第8号 | 営業所技術者等証明書 | ◯ | ◯ |
| 第9号 | 実務経験証明書 | △ | △ |
| 第10号 | 指導監督的実務経験証明書(特定建設業) | △ | △ |
| 第11号 | 建設業法施工令第3条に規定する使用人の一覧表 | △ | △ |
| 第12号 | 許可申請者の住所、生年月日等に関する調書 | ◯ | ◯ |
| 第13号 | 建設業法施工令第3条に規定する使用人の住所、生年月日に関する調書 | △ | △ |
| 第14号 | 株主調書 | ◯ | |
| 第15号 | 貸借対照表(法人用) | ◯ | |
| 第16号 | 損益計算書・完成工事原価報告書(法人用) | ◯ | |
| 第17号 | 株主資本等変動計算書 | ◯ | |
| 第17号の2 | 注記表(法人用) | ◯ | |
| 第17号の3 | 附属明細表(法人用) | △ | |
| 第18号 | 貸借対照表(個人用) | ◯ | |
| 第19号 | 損益計算書(個人用) | ◯ | |
| 第20号 | 営業の沿革 | ◯ | ◯ |
| 第20号の2 | 所属建設業者団体 | △ | △ |
| 第20号の3 | 主要取引先金融機関名 | ◯ | ◯ |
◯:必須の書類
△:該当する場合に提出
兵庫県(尼崎・西宮など)の提出窓口と審査にかかる期間
申請の窓口(県民局、土木事務所一覧)
兵庫県は広いので、地区ごとに提出先が異なります。
以下に申請の窓口一覧を示していますので参考にしてください。
| 管轄地区 | 審査担当課 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 神戸市 | 神戸県民センター 神戸土木事務所 建設業課 | 〒653-0055 神戸市長田区浪松町3-2-5 | 078-737-2194/2195 078-737-2399 |
| 尼崎市、西宮市、芦屋市 | 阪神南県民センター 西宮土木事務所 建設業課 | 〒662-0854 西宮市櫨塚町2-28 | 0798-39-1543/1545 0798-23-7790 |
| 伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町 | 阪神北県民局 宝塚土木事務所 建設業課 | 〒665-8567 宝塚市旭町2-4-15 | 0797-83-3213/3193 0797-86-6571 |
| 明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町 | 東播磨県民局 加古川土木事務所 建設業課 | 〒675-8566 加古川市加古川町寺家町 天神木97-1 | 079-421-9231/9405 079-421-1213 |
| 西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可町 | 北播磨県民局 加東土木事務所 まちづくり建築課 | 〒673-1431 加東市社字西柿1075-2 | 0795-42-9408/9409 0795-42-6422 |
| 姫路市、市川町、福崎町、神河町、相生市、たつの市、赤穂市、宍粟市、上郡町、太子町、佐用町 | 中播磨県民センター 姫路土木事務所 建設業課 | 〒670-0947 姫路市北条1-98 | 079-281-9566/9562 079-281-9910 |
| 豊岡市、香美町、新温泉町、養父市、朝来市 | 但馬県民局 豊岡土木事務所 まちづくり建築第1課 (豊岡総合庁舎) | 〒668-0025 豊岡市幸町7-11 | 0796-26-3756 0796-24-5593 |
| 丹波篠山市、丹波市 | 丹波県民局 丹波土木事務所 まちづくり建築課 | 〒669-3309 丹波市柏原町柏原668 | 0795-73-3862/3863 0795-72-4596 |
| 洲本市、淡路市、南あわじ市 | 淡路県民局 洲本土木事務所 まちづくり建築課 | 〒665-0021 洲本市塩屋2-4-5 | 0799-26-3246/3248 0799-24-4513 |
申請書は、正本1部と副本2部を提出してください。正本は原本、副本は正本のコピーで構いません。
窓口では申請に必要な書類が揃っているかをチェックされ、問題がなければ審査に進みます。
当事務所がある尼崎市での手続きについて解説しています。
兵庫県の建設業許可の審査期間は?

兵庫県の建設業許可の標準審査期間は30〜45日です。
しかし、書類の不備や要件への疑義があると補正の指示があり審査期間が伸びます。
もしも重大な問題が見つかると、最悪の場合は申請の取り下げとなり許可が取れないばかりか、申請費用も戻ってきません。
事前に十分確認してから申請を進めてください。
よくある質問(FAQ)
建設業の許可を受けるための主な要件は何ですか?
主に以下の5つの要件を満たす必要があります。
- 経営業務の管理を適正に行う体制:5年以上の経営経験を持つ常勤役員等を置くことなど。
- 専任技術者の配置:営業所ごとに、資格や実務経験(原則10年以上)を持つ技術者を置くこと。
- 適切な社会保険への加入:健康保険・厚生年金・雇用保険への加入が必須です(適用除外を除く)。
- 誠実性:請負契約に関し、不正または不誠実な行為をするおそれがないこと。
- 財産的基礎:一般建設業の場合、500万円以上の自己資本または資金調達能力があること 。
10年の実務経験で専任技術者になる場合、どのような書類が必要ですか?
「実務経験の内容」と、その期間の「常勤性」を証明する資料が必要です。
- 経験内容の証明:必要期間分(10年分)の工事請負契約書、注文書、請求書など。
- 常勤性の証明:実務経験期間すべての確定申告書(個人の場合)、健康保険被保険者証、または年金事務所発行の被保険者記録照会回答票など。
健康保険証が廃止されましたが、常勤性の確認はどうすればよいですか?
主に以下の書類を提出します(兵庫県の手引きより)。
- 被保険者記録照会回答票(年金事務所が発行)
- 健康保険・厚生年金被保険者標準報酬決定通知書
- 健康保険・厚生年金被保険者資格取得確認及び標準報酬決定通知書
- 住民税特別徴収義務者指定及び税額通知書
- 雇用保険被保険者資格取得確認通知書
- 所得税確定申告書(個人事業主)
建設業の営業所に固定電話は必要ですか?携帯電話ではダメですか?
法令上は必須ではありませんが、兵庫県では実務上「固定電話の設置」が求められます。
理由は、営業所がその場所に物理的に存在し、実体があることを証明する「信用の担保」となるためです。
確定申告書が何年分か揃っていません。
兵庫県の申請先によっては契約書や請求書を多く提出することでカバーできる場合もあります。諦めずぜひ一度ご相談ください。
兵庫県の建設業許可はどれくらいで取得できますか?
兵庫県では、申請後おおむね30〜45日後程度で許可通知が出ることが多いです。
ただし、補正や確認事項がある場合は長引くことがあります。
兵庫県の建設業許可の申請では表紙の付け方に決まりはありますか?
厳格な決まりはありませんが、慣習として青緑色の紙を表紙に使うことが多いです。
白い紙を表紙にしても問題なく受付られますので、そこまで気にすることはありません。
まとめ:悩んだら建設業専門の行政書士へご相談を
建設業許可を取得すれば元請からの信頼も厚くなり、売り上げの向上も期待できます。しかし、ご自身で条件を確認し、過去の書類をかき集め、役所と何度もやり取りをするのは、日々の業務の合間に行うには非常に負担が大きいのではないでしょうか。
そのような時は、無理をせずに建設業を専門とする行政書士ご相談ください。
「自社は許可を取れるだろうか?」「必要な書類がかわらない」といったご不安があれば、ぜひお早めにお声がけください。
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