建設業許可を将来取りたい一人親方が今から準備すべきこと|兵庫県の行政書士が解説

    建設業許可取得に向けて準備しておくべきことを解説した記事のアイキャッチ
    石野享
    いしの行政書士事務所 代表
    前職では医療機器メーカーでの法令遵守業務を経験し、退職後は建設業専門の行政書士事務所で実務経験を積みました。これらの経験を活かし建設業者をサポートします。

    ✅ 今は500万円以上の工事はやっていないけど、いつかは建設業許可を取りたい

    そう考えている方もいると思います。

    現時点で許可がなくても困らない状態でも、将来的に建設業許可を取ろうとした際に書類が揃わないために申請を見送ることもあります。次のような理由が多いですね。

    • 昔の書類を捨ててしまった
    • 確定申告をしていなかった
    • 請求書や通帳が残っていない

    建設業許可は、過去の実績や経歴を書類で証明しなければならないため、書類の収集が大きな壁になりやすいです。

    この記事では、建設業許可申請に向けて今のうちに準備しておきたいポイントを、建設業実務の視点から解説します。

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    目次

    一人親方の建設業者が注意しておくべきこと

    一人親方の方は大変忙しいので、書類の管理まで手が回らない方が多いようです。

    • 資料管理が簡易
    • 現場優先で事務が後回し

    元請から許可取得を求められたり、大きな工事を受けたりするのは事業が軌道に乗ってからが多いものです。その時に、「もっと早く整理しておけばよかった」となりがちです。

    将来、建設業許可を取得する可能性があるなら、以下の資料は残しておいてください。

    建設業の一人親方が残しておきたい資料

    スクロールできます
    資料名コメント
    工事請負契約書契約書を作っている人は、実際のところほとんど居ないと思いますが残っていると強いです。
    注文書・請書契約書と同様、作っている人は少ないかもしれませんが、元請の印鑑などが押された書類があると嬉しいですね。
    請求書請求書は確実に残しておいてください。上記のサンプルを参考に必要な情報が残るようご注意ください。
    確定申告書赤字であっても確定申告は怠らずにしてください。そして、大切に保管することもお忘れなく。
    名刺過去の勤め先や元請などに連絡を取る可能性もあるため、名刺もできるだけ残しておいてください。

    「いつ・どこで・誰の工事をしたか」が分かる資料は重要です!

    建設業許可申請の準備で、実際によくある困るケース

    建設工事の請求書を残していない

    特に、一人親方時代の書類を無くしたということがよくあります。
    昔からの付き合いで、「口約束だけ」「メールだけ」で工事をしていた方や、「もう使わないだろう」と思って捨てられる方が多いです。

    実務経験を証明するには「どんな工事を、いつ、誰から請けたか」を明らかにする必要があります。
    なので、請求書には以下のように「元請名」「工事名」「工期」を必ず記載するようにしてください。

    発注書とセットで残ってると、なお良いです。

    必須の記載項目を説明する建設業者の請求書サンプル
    請求書サンプル

    工事名が曖昧で、「何の工事をしたか」「本当に工事だったのか」がわからず、申請の書類として使えないこともあるので、できるだけ具体的に記載してください。

    確定申告をしていなかった

    兵庫県では経管の証明のときに個人事業主時代の経営経験を証明する場合は、確定申告書を提出します。
    しかし、「赤字だったので確定申告してなかった」などの理由で、申請を数年見送る場合もあります。

    確定申告は面倒でも忘れずにしておきましょう。

    確定申告書に「給与所得」が記載されていると、経営をしていたとは認められず申請書類として受け付けてもらえません。提出前に確認しておきましょう。


    通帳を廃棄している

    古い通帳を処分してしまい、入金履歴を追えなくなるケースです。

    実務経験は請求書と入金の記録をセットで申請することが多いので、通帳が無いと証明できない可能性があります。金融機関によっては過去履歴を取得できる場合もありますが、時間や手数料がかかることがあります。

    最近では少ないでしょうが、振り込みではなく現金の手渡しで支払っているような場合も証明が難しいので注意が必要です。


    書類はもう要らないと考えて捨ててしまったということは実際によくお聞きします。
    書類のこと、過去の勤め先のことなどお気軽にご相談ください。

    よくある質問

    建設業許可の申請では、一人親方と社員がいる事業者では提出する書類は異なりますか?

    はい。

    社会保険や雇用保険に加入している証明書類など必要な書類が異なります。個人事業主と法人でも異なるので、事前にご確認ください。

    関連記事:建設業許可の要件と必要書類

    建設業許可を取る予定が数年後でも、今から準備した方がいいですか?

    はい。

    建設業許可では過去の工事実績を証明する資料が必要になるため、許可を取得する予定が数年後でも準備を始めることをおすすめします。

    請求書や契約書、注文書などを日頃から保管しておくことで、申請時の負担を大きく減らせます。

    工事を請けたときの請求書だけ残しておけば大丈夫ですか?

    請求書だけでは証明が難しい場合があります。

    契約書や注文書、発注書など、工事内容や相手先が確認できる資料や、通帳も一緒に保管しておくと安心です。

    個人事業主でも建設業許可を取得できますか?

    はい。

    法人だけでなく個人事業主でも建設業許可を取得できます。ただし、経営業務管理責任者や専任技術者などの要件を満たす必要があります。

    確定申告をしていないと建設業許可は取れませんか?

    個人事業主だったときの経営経験など、経営業務管理責任者の経験を証明する際に影響することがあります。

    状況によって対応方法は異なりますので、申請前に確認することをおすすめします。

    500万円未満の工事しかしていなくても準備する意味はありますか?

    はい。

    現在は許可が不要な規模の工事でも、将来的に元請から許可取得を求められるケースが増えています。そのときに慌てないよう、実績資料は今から整理しておくと安心です。

    建設業許可を取るために何年分の資料を残しておけばいいですか?

    専任技術者を実務経験で証明する場合、10年以上の実務経験の証明が必要になります。その場合は余裕を持って12年分くらいの資料があると、より安心です。

    まとめ

    ここまで述べてきたとおり建設業許可では、過去の実績や経験を資料で説明する場面が多くあります。

    • 書類を捨ててしまった
    • 確定申告をしていなかった
    • 工事履歴が整理できない

    といった理由で、良いタイミングで許可が取れないことも多いです。よって、今すぐ許可取得予定がなくても、早めに整理をしておくことをお勧めします。

    弊所では、建設業許可取得に関するご相談も承っております。
    「自分の場合はどうなる?」という段階でも、お気軽にご相談ください。

    建設業許可は、必ずしも今すぐ必要とは限りません。
    ただ、元請との取引や事業の拡大、融資などを考えたとき、後から建設業許可が必要になるケースが多いでしょう。

    この記事をお読みいただいた以降からでも遅くありません。資料をしっかりと保管・管理してください。

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